こんにちは、WEB担当の菅井です。今日はフリー素材という言葉について解説したいと思います。
多くの方が言葉のせいで「無料」だと勘違いされている事例の一つです。
正しく理解することでトラブルの防止にも繋がりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
フリー素材とは?


ウェブサイト、アプリケーション、プレゼンテーションなど、多くのプロジェクトは視覚的な要素を必要としています。写真、イラスト、アイコン、フォント、動画、音楽など、これらの要素はデザインの魅力やユーザーエクスペリエンスを向上させるために欠かせません。
それら全てを1から作り上げていては大変な時間と労力が必要になってきます。
私たちWEBクリエイターのみならず、ほとんど全てのクリエイティブ制作者が利用したことのある重要な「素材集」なんです。
アマチュアの方も無料サービスで利用されたという方もいらっしゃるかもしれませんね。
わざわざこのように書いたのには理由があります。
というのも、「フリー」という言葉が先行して、「無料で何にでも使える」と誤った認識をされている方がとても多いです。
制作者間でいうフリーとは、無料という意味ではなく、
「著作権がフリーである」ということを指すことがほとんどです。
以前は素材集というものが素材屋さんから販売されていて、CD-Rなどに入っているものがデザイン会社には必ずありました。
近年はWEB上で素材を閲覧・購入することがほとんどかと思いますが、基本的には有料で販売されている形式に変わりはありません。
しかし、完全に無料で、商用にも使用できる「フリー素材」ももちろんあります。
料金や著作権の制約なく、ある程度自由に使用することができる素材のことです。
ただし、利用の際には注意が必要です。フリー素材とはいえ、著作権は放棄されていないものがほとんどです。
ライセンスに関する情報を正しく理解し、適切に使用することが大切です。
素材の無断使用はとても危険!損害賠償の支払いに発展することも


以前、学校だよりに素材を使用したところ、実はそのイラストは無料素材ではなく、素材提供者側から損害賠償を請求されたという小学校のニュースがありました。
ソース:学校だよりにネット上のイラストを無断使用 白石町が損害賠償
学校だよりを作った校長は「インターネットで『無料 夏』と検索したらイラストが出てきたため、フリー素材だと思い込んで使用してしまった」と話しているということです。
学校だよりにネット上のイラストを無断使用 白石町が損害賠償 NHKニュース
こういった誤った認識で無断使用が発生してしまっています。風鈴のイラスト1点で11万円の賠償金が発生したということです。
このような事例は頻発していて、特に教育現場では注意が必要です。
無断使用はバレます。
なんでこんな小さい画像がバレるねんと思われる方がほとんどだと思いますが、バレるのです。
なぜかというと、素材屋さんはパトロールシステムというものを利用し、半自動でインターネット上の画像を日々監視しています。
特に大手素材サイト(PIXTA、Amana、Adobeなど)は厳しく監視していて、ウォーターマーク(半透明の斜線やサービス名が入った画像)の無断使用には高額な罰金が発生します。
無料ほど怖いものはありませんね。特に高クオリティのものがタダではそうそう手に入りません。
ライセンス、使用範囲に関しては常に注意を払う必要があります。
無料のフリー素材をダウンロードする際の注意点
検索画面から直接引っ張ってこない(ドラッグで)
どういうことかというと、例えばgoogleで画像検索すると、画像がずらっと表示されるのですが、そこの画像をドラッグ&ドロップでデスクトップなどに置くことはやめましょう。
スマホからだと一覧の画像を保存するという行為は大変危険です。
なぜなら、利用規約や料金の確認などをしていない状態で画像のダウンロードを行なっているからです。


上のスクリーンショットでは一覧が表示されていますが、どれが本当に無料で使用しても問題ない素材かわかりますか?この画像だけパッと見ただけでは判断できません。
利用したい画像があった場合は、必ずクリックして画像の詳細を確認しましょう。
そのサイトに注意書きが必ずありますので、面倒でも全て目を通してから使用するようにしてください。
ウォーターマークが入っている画像は基本有料です


ウォーターマークという、半透明の白い文字や斜線などが入っている画像があります。それらは有料素材サイトが販売している画像です。お金を払ったらその半透明の文字が入っていない素材がダウンロードできるという仕組みです。
ですので、無料で使用することはできません。
仮にマークが入ったまま制作物に使用するととんでもないことになります。賠償、やり直し、信頼の失墜など、地獄が全部やってきますので、本当にやめましょう。
我々プロのクリエイターは、著作物の無断使用に一番気をつけています。
素材にリスペクトを持っているからこそ細心の注意を払っています。
一般の方は、利用の際は特に注意してください。